言葉の誕生を科学する
小川洋子さんと岡ノ谷一夫さんの対談形式で言葉の誕生について語っている。
特に言葉の誕生について結論が出たわけじゃないけど、
読み終わった後はすがすがしい気分になった。
言葉を紡ぐ仕事の人と言葉の起源を研究する人がそれぞれの立場で話しているが、そこにはお互いの気遣いというか思いやりみたいなものが感じられ「正しい対話」を観ているような気になった。
読んでいて気になった言葉
P.51
常に100パーセント使っているということは、つまり、特定のことに高い能力を持っているときは必ず、何かが犠牲になっているということなんですよ。
あれもこれもはだめなんだろうね。
P.61
- むしろ自分の本心を隠すために言葉を使うんでしょうか?
- そう、隠蔽のコミュニケーションとして言葉が進化していったのではないか…
文字通りに受け取ってはいけないことがあるのはこのためなんだなと改めて思った。
ときどき真に受けて失敗することがあるから空気読まないきゃなと。
P.151
現代芸術の人はね、本当に説明能力がないとダメですね。…
現代芸術ってそういうものなのか。
種明かしが必要なものだったのか。
コンセプトとか過程とか
そういうのが大事ってことなのか。
お二人の結びではフェルミのパラドックスがとても重要になっている。
それが前提になって最後の感想になっているが、
なんとなくフェルミのパラドックスの解の一つのとらえ方が気になる。
一晩おいて感想を書こうとしたら冷静になったのか
違うものが見えてきた。
新しい課題ができた感じだ。
- 作者: 小川洋子,岡ノ谷一夫
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2011/04/13
- メディア: 単行本
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